この価格では最高の2時間ランチだと思います。愛媛県伊予市超お勧めだけど予約が取れなくなると嫌だなぁ「ラピ L’API」

電話予約は余裕をもって

ちょっと前まで松山城のケーブルカー乗り場の近くにあったイタリアンのお店です。2019年8月26日より、伊予市の高台に引っ越してこられて営業されています。ほぼ予約のみの営業で、ランチ（税別）2,700円又は6,000円、ディナー（税別）8,000円です。店内は4組程度しか入れませんので、特に土曜日のランチ予約は前日の段階で満席のことが多いと思います。料理全体で使用されている食材のバリエーションが楽しく色々な味や香り、食感が楽しめ、組み合わせのバランスが非常に個人的好みに合っています。
今回お願いしたのは、2,700円のランチです。価格はすべて税別ですので税込みだと2,970円、飲み物を注文すると一人当たり4,000円ぐらいになると思います。ランチとしては、ハレの日ランチとなりますが、こちらのお店ならではの日常では決して味わうことができない味わいの食事がいただけると思えば値段以上の価値があると思います。

カボチャのスープ

一品目は、かぼちゃのスープです。一見するとスープと言われてもどんな味なのか何のスープなのかも分かりません。コップの表面をミルクフォームが覆っており胡麻が振られています。香りをかぐとミルクと良質のオリーブオイルのフルーティーな香りがします。どうやらミルクの左の黒い部分はオリーブオイルの様です。スプーンでコップの下の方をすくってみるとオレンジのかぼちゃのスープがすくえます。かぼちゃのスープの上にオリーブオイルでふたをしてミルクフォームと胡麻を乗せています。かぼちゃのスープは非常に濃厚でかぼちゃペーストを少し薄めた様な濃度です。濃厚なかぼちゃの味にオリーブのフルーティーな香りとミルクのまろやかさ、噛んだ時に香る胡麻が驚くほど美味しいです。

口に入れるごとに違った味と香りのカメレオンサラダ

2皿目は、サラダです。ぱっと見は野菜がこんもりと盛られたサラダですが、野菜の下にこのサラダの本体が隠れています。この野菜はフェンネルの花など香りの特徴的な香草が混じり食べる場所によって色々な味と香りがします。これらのハーブ類の下には、水牛モッツァレラ、トマト、細かく切られた玉ねぎや蜜柑、豆や穀物とブリの子供である「ヤズ」がドレッシングと一緒に和えられた状態で隠れています。
ミルキーなチーズ、トマトの甘み、さっぱりとした魚の刺身が優しいお酢の酸味と柑橘の香り、玉ねぎ、ケーパー、香草、食べる場所一口ごとに全く違ったいろんな味と香りのするサラダです。

この日のパスタはラザニア

この日のパスタは、ラザニアです。それもひき肉は鹿を使っているそうです。テーブルに運ばれて来ると直ぐにパルメザンチーズの香りと香ばしいトマトソースの香りが食欲を刺激します。
ラグーソースの鹿肉の匂いは、全く気にならず、ナツメグ、ローリエなど香辛料が香り、玉葱の甘み、トマトやチーズの旨味と一体となり満足感の高いパスタ料理となっています。
鹿のラグーソース、ベシャメルソース、このパスタ料理だけでも量は多くないですが非常に手の込んだ逸品で記憶に残る味です。

フリットに添えられたヘーゼルナッツのソースが美味しさをUPさせる

魚料理は、鱈、ジャガイモのフリットです。オリーブオイルの香りをまとってさっくりとした歯ごたえで揚がった衣とフンワリと火の通った鱈の身がそのままでも美味しいですが、これに添えられたヘーゼルナッツのソースが非常に白身の魚にヘーゼルナッツの独特の香りと甘みを加え美味しさが増します。少し強めに効かせた塩味もこれぐらいの量のフリットなので丁度の味わいです。

デザート2種類

最後のデザートも2種類、栗のソースのプリンとキャラメル味のアイスクリームです。どちらも非常に滑らかな食感でアイスはキャラメル味の濃厚なアイス、プリンは甘さ控えめのプリンでこの皿の上で絶妙なバランスをとっています。
ランチメニューのこれまでが満足度が高いだけに最後の最後に出てくる飲み物が普通の味わいでもがっかりしがちですが、このエスプレッソが非常に香り高く濃厚な旨味のありました。ホントの最後まで美味しい飲み物で終わることができる満足度の高いランチでした。
こんな2時間が4,000円掛からず買えるなんて……..コスパ抜群だと思いますけどね。