想像以上に危険!!鳥取県 投入堂への参拝「三徳山 三佛寺 投入堂」

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日本一ってどれぐらい??

鳥取県三朝町にある三徳山三佛寺投入堂へ行ってきました。三朝温泉で有名なこの町にはたどり着くのに日本一危険な国宝があります。

京都奈良の神社仏閣はもとより4か所の国立博物館も複数回訪れ、さらに昨年京都国立博物館で開催されてた国宝展には、はるばる高知から2回も行き国宝経験値を一気に稼ぎました。国宝は数だけならかなり多くの銘品を今までに鑑賞しています。

その国宝経験値において、今まで見た国宝は、整備された場所や博物館での鑑賞でしたので当然ながら特に身の危険を感じたことはありません。また、国宝を見るのに危なかった経験も鑑賞するのに危ない国宝の存在も聞いたことがありません。ですから、ちょっぴり危険程度で日本一危険な国宝と自称できるんじゃないのかなって思っていました。だってほかの国宝は安全だもの……..

要するに今回は、お気楽ハイキング気分で紅葉も見れるし、ちょっと行って見るかって感じでやって来ました。

スニーカーはバツ印

鳥取観光三徳山投入堂

まず、三佛寺入口の案内看板で投入堂への登山の装備について靴の事が書かれています。
あれれっ?事前にネット情報で得ていた本格山登り用の靴は木の根を痛めるので止めましょうっていう情報が???
やめるどころかそれじゃないとダメだと書いてあります。

今回はスニーカーで来てしまったけれど、案内看板にはスニーカーの絵が描かれてその上に大きなバツ印が書かれています。なんだか雰囲気が違うぞ!!!??。

靴底チェックで入山審査

続いて三佛寺への入口で拝観料を400円支払います。これはお寺に入るための料金で投入堂への登山はさらに奥で別料金入山料を400円支払う必要があります。その400円の支払いのためには登山の装備特に靴のチェックで合格が必要です。

三佛寺の境内の奥に登山口がありそちらで登山の受付をします。
靴底の入念なチェックの後、靴底の溝が特に重要視されるようです。登山靴なら全く問題なし。スニーカーは溝がしっかりないと許可が下りません。
最悪許可が出なければ藁草履を700円で購入するとともに草履用の親指股割れの靴下の購入も必要となります。
加えて靴以外にも滑り止めの付いた手袋があれば鎖をしっかり掴めるため鎖坂の走破が安全で楽になります。ただの軍手でなく引っ越し用の手袋や滑り止めの付いた軍手を用意されることをお勧めします。

ここまでくるとハイキング気分はすっかり冷め想像以上の厳格な雰囲気にただならぬ気配を感じつつ入念な靴をはじめとした装備品のチェックで何かのテストの合格発表のような緊張感で入山許可の合否を待ちます。さいわい靴底の溝が残った持ちうる限りの一張羅スニーカーが通用し入山許可が下りました。

入山受付簿に住所氏名入山時刻を記載し六根清浄(ろっこんしょうじょう)と書かれた輪袈裟を受け取りこれを掛けて入山開始です。

前半はかずら坂が難所

かずら坂
かずら坂

登山道は、高低差約200mを800mの道のりで登るようになっているそうです。勾配が無い場所でも足場の狭い崖を水平に移動したり、ほぼ垂直に登る場所、転落するとまず命が無くなると思われる高さの断崖のきわを移動する場所などお手軽なハイキングとは違った修験道の修業の道だという事が実際に体験するとわかります。

前半の難所はかずら坂と呼ばれる垂直に近い場所、こちらは難所とは言われていますが木の根っこがはしごの様に崖にむき出しになっている場所です。はしごを上がると思えばそんなに難所ではありません。また、たとえ落ちても怪我で済みそうなレベルの高さですので命の危険を感じることもなく、まぁこれぐらいなら余裕で登れます。

前半のハイライトはこのかずら坂ですが軽く足慣らしというところでしょうか。

後半はくさり坂が難所

文殊堂
くさり坂

険しい坂道を転ばないように気を付けながら登っていくと、鎖が2本用意されたほぼ垂直な崖に到着します。

ここがくさり坂です。2本の鎖は登りと下り用の鎖です。そうですこの崖は一方通行での移動となっているんです。右がのぼりの鎖ですのでそちらの鎖を使い、よく見ると1本の鎖かと思いきや3本ほどに途中で分かれています。1本の鎖を登り切ったら次の鎖を使用して1つの登りルートを登るといった要領で登っていきます。1本の鎖を複数で使用しないように注意書きが書かれていますので慌てず順番を待ちましょう。

くさり坂の登り方は両手で鎖をもって鎖を引いてぐいぐい体を引っ張り上げるといった感じです。崖に足をかけて足で登ろうとするとうまくいきませんので滑り止め付きの手袋があるとここが登りやすいと思います。

このくさり坂までくると行程は約半分ぐらいの感じです。ここからは転落すると命の危険性がある高低差がある崖の端を移動しますので気を引き締めて細心の注意払いながら登りましょう。

無事登りきると文殊堂があります。こちらで一休みといったところですがこれがまた高いところが怖い人にとっては恐怖の回廊です。高所が怖くなければ端に座って景色を楽しんでいる方もいますので一息休憩タイムを取りましょう。文殊堂を過ぎたすぐ裏手にある岩山を越える移動がちょっとした難所でした。両側が高低差のある切り立った崖になっており、結構命がけの移動です。左右どちらに落ちても命はないと思われます。

進めば進むほど、どんどん険しくなる修業の道に多くの人が不安を感じると思いますがこの辺りから地蔵堂までの100mぐらい?がほぼMAXの険しさですので注意を払いつつ頑張りましょう。また、帰りの行程を考えると不安にかられるかもしれませんが、意外と下りの方が同じ道でも簡単に不安なく移動できますので心配しなくて大丈夫です。

投入堂のパワーに感激

投入堂

文殊堂、地蔵堂と過ぎて進むと鐘楼があります。せっかくなのでぜひ鐘を突きましょう。意外とつかずに通り過ぎている人が多いです。

鐘楼を過ぎると馬の背、牛の背といわれる岩の上を通ります。ここはそんなに難所じゃありませんのでゆっくりと気を付けて通りましょう。

それを抜けるとすぐに観音堂がありそこからは30mぐらいで投入堂に到着です。今までの道中の苦労もすっかり消え、ほかにはない不思議な建築物の光景と建立や維持してきた人々の苦労と信仰心に頭が下がります。パワースポットといわれる場所は全国に数ありますがここが最強でないかと思います。

入山の注意点まとめ

①装備が大切、特に靴、スニーカーではなく登山靴を着用しましょう。靴以外の必需品は滑り止めのゴム引き手袋です。
②一人での入山はできません。複数人で行きましょう。
③入山は修業の場です。ハイキング気分と軽率な言動は慎みましょう。慎重に厳粛に修業に勤しみましょう。
④入山時刻は8時より15時です。飲食禁止。冬季(12月から3月ぐらい)は入山できません。所要時間は1時間半から2時間を目安に計画しましょう。

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